武術に秘められた哲学を探る 自我を消すための「操られる」感覚とは！？

1. 古伝体術の中野です。

突然ですがあなたは刀とどのように向き合っていますか？

唐突にすみません。

今回の動画は、刀に対しての向き合い方によって自我が消える動きとなり、結果として、相手との衝突も消えていく、ということの考察となります。

通常は「自らが刀を振る」という感覚で行ってしまうかと思いますが、これは自我（斬りたいなどのエゴ）で振ってしまうということになってしまいます。それが体術（柔術）になった時に”相手と衝突する”という現象として表れます。

 

つまり、刀を自らの支配下に置き、コントロールしようという意識に基づく動作ということになります。

刀には当然のことながら意識はないので（深層ではあると思いますが）訓練次第で、自らがコントロールしたままに従ってくれるようになります。

ですが、この感覚を体術（柔術）に用いると、相手にも意識があるので、コントロールされまいとして抵抗（衝突）がかかります。

そこで、古伝体術では「自らが刀に操られる」という感覚を養成していきます。自らが刀にコントロールされる世界を創りあげることを訓練することで、自我意識を抑えた動作となり、その結果として相手と衝突しなくなる（気配が消える）世界が表れてくるようになります。

 

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